百色の未来、相談ガイドブック作成に寄せて

 

百色の未来は、橋本財団の助成のもと、実際に支援を行う NPO 法人のスタッフが開催しています。

百色の未来は、不登校・ひきこもり、発達障害等で生活や進路で悩みを深刻に抱えている本人や家族が、スタッフと一緒に解決のヒントを見つけるところです。
今、困っているけれど、身の回りの誰にも相談ができない、進む先の見当もつかないといった、緊張や心配の堂々巡りからは、解決のヒントや糸口は見つかりません。とにかく誰かと話す。そして聞いてもらう。聞いてもらえたなと思えると、不思議と心が軽くなり、同じところをぐるぐると回っていた思考が変化を見せてきます。その変化から次へのステップを実践していくと、新たな変化を感じられるようになり、次の一歩に繋がっていくのではないでしょうか。

「人の悩みや課題、そして思いや願いは百人百色」という想いで、2018 年 4月から、この百色の未来相談会の活動を続けてきました。そして、その想いは、1 年経った今でも弱まることはありません。
このハンドブックは、何よりもまず、「相談の場がある」「選べる選択肢はある」ことを知ってもらうことが大切だと考えて作成しました。逆に言えば、この一年間で痛感したことも、知ってもらうことの難しさでした。このガイドブックが一人でも多くの方を相談、支援、社会につなぐことに役立つよう、願っています。